エポキシパテ/シリコン/キャストを使って、複製を作る
シリコ-ンゴムの使い方(型の作成)

 


ワーカブルレジン


シリコーンゴム

キャスト
原型製作用に使うエポキシパテです。
イメージに近い形に簡単に粘土をこねるように作成し、自然に硬化します。硬化後は柔かい木のような風合いになり、削り加工が楽々です。
カッターで削ったり、更にもう一度盛り付けしたりと作業が簡単です。

型取り用として最も一般的に使われている旭化成WACKER(ワッカー)シリコンM8012です。
低粘度で流動性に優れ、手攪拌作業が容易。

最も歴史のあるポリウレタン系注型剤。A剤とB剤を混合してシリコーンゴムの型の中に流し込めば、簡単にキャスト複製が取れます。
ちょっとしたパーツだけでなく、粘土やパテで造形した原型を、シリコ-ンゴムとキャストを使って複製するのは、こつを覚えれば意外と簡単で楽しいカスタムワークです。ここでは、PARBOXが作業用に使っている、エポパテ(ワーカブルレジン)、シリコ-ンゴム(ワッカーシリコン)、キャスト(ハイ・キャスト)を使って、簡単な小物作りを通して、手順を説明します。
※上記の材料は、完成品フィギュアと違い、化学反応を伴うので、換気のいい場所でマスクや手袋を必ず装着して作業をする必要があります。
また、アレルギーのある方は特に注意が必要です。

1:型枠内に原型を固定し硬化剤を攪拌混合したシリコーンゴムを流し込む注型法を紹介します。

<型取り作業で使う道具>
本材料以外に、
ディスポビーカー大小(容器です)、
1g単位で計れる軽量機、型取り枠(レゴブロックが便利です。)、攪拌用の棒、カッター、手袋、防塵マスク、等が必要です。
1:1g単位の計量器があれば便利です。シリコーンは、主剤と硬化剤(キャタリスト)を混ぜて使います。主剤100gに対して、硬化剤4gです。硬化剤の混合比を間違えると、硬化し過ぎて収縮が起こったり、逆に硬化不良を興します。(そんなに厳密ではありませんが)
2:シリコーンゴムをディスポビーカーに必要量移します。
必要量は、型枠から大体の容量を割り出しておきます。
シリコーンの容量に応じて、キャタリスト(硬化剤)を加え、ゆっくりと空気が混ざらないように攪拌します。
シリコーンゴムは急に固まることはありえませんので、隅々まで硬化剤が混ざるようにゆっくりかき混ぜます。
画像見本は気泡が出ていますが、気泡が出ないように混ぜましょう。
3:型枠を用意します。画像はレゴブロックですが、プラ板とかでも大丈夫です。ここでは簡単な両面取り見本となりますので、底板は不要です。片面一発取りの場合は、底板も必要です。
4:型枠の中に油粘土を敷き詰めます。この粘土の上に原型を置き、その上からシリコーンを流して片面の型を作り、ひっくり返して粘土を剥ぎ取り、画像の粘土部分に最後にシリコーンを流してもう一方の型を作ります。
粘土の厚さを5mmから10mm程度にして平らにします。
5:原型を置きます。ここでは猫耳の原型から複製型の作り方見本を作製します。
白が原型、逆さのT字になっている部分がキャストを流し込む注入口になる部分。シリコンの型取りの一番のポイントはこの注入口とエア抜き口のとり方です。両面取りにするためのセンター(パーティングライン)のとり方とあわせて、この位置取りさえ決められれば、後は簡単です。
6:画像にありませんが、耳の先端から空気が抜けるエア抜き口はシリコンを削って最後に作ります。

7:原型が半分埋まったら、レゴブロックを積んで(底の粘土と同じくらいの5mmから1cm程度の高さに)いきます。

8:両面取りのシリコーンが合わさるように、原型のない隙間部分に穴をいくつか開けておきます。
別な原型の型取り見本です。底の緑は油粘土。
シリコーンをゆっくりと注ぎます。ざっと入れてしまうと、空気の塊(気泡)が残ってしまいます。
9:シリコーンを、流し込み終えた状態です。原型の一部が飛び出して見えていないか確認が必要です。シリコーンが足りなかったら、しばらくしてから足して流しても問題ありません。4から5時間経ったら固くなります。 10:シリコーンが固まったら(約5時間)、反対にひっくり返して、底の粘土を剥がします。 11:最初に埋めた原型が見えてきます。粘土は綺麗にそぎとりましょう。
12:この状態からもう片面のシリコーン型を作りますが、その前に固まった半面の型に、離型剤を塗ります。カリ石鹸やワセリンを薄く塗っておくと便利です。
13:もう一方のシリコーン型も固まりました。
14:レゴブロックを外します。
15:出来上がったシリコーンゴムのパーティングライン(割り口)を開いてみます。離型剤を塗布していないとどこがパーティングラインかわからなくなります。
16:両面の型が出来ました。
17:注入口とエア抜き口の穴の加工を、それぞれの型に施します。
 
18:ジョウロのように開いた注入口と猫耳の先端から空気が抜けるようにエア抜き口をカッターで作りました。
19:再びくっつけてみます。キャストの注ぎ口とエア抜き口(左右)が見えます。これでシリコーン型は完成です。

増粘剤を使ってみよう!!

シリコーンが足りずに先端だけ原型が見えてしまっている場合とか、立体型にシリコーンを盛り付けて型を取りたい場合などに、増粘剤があると便利です。少量のシリコーンで済みます。ちょっと上級の技ですが、あると便利です。

画像のように、原型の一部が飛び出してしまっている(シリコーンが足りなかった)状態で、この上から新しくシリコーンを足してもいいのですが、盛り上がっている部分だけシリコーンを足せばすみます。そういう際にシリコーンの粘度を上げる、増粘剤を使います。
少量のシリコーンに少量(1%)の増粘剤を混ぜます。
攪拌すると次第にシリコーンの粘度が増してきます。
粘度が高いシリコーンを原型が見えている部分にかけていきます。年度が低い液状の場合、平らに拡散してしまいますが、粘度が高いので盛り上がった状態で固まります。
シリコン型が出来たら、その外側に石膏型を付けると、ずれゆがみのない型ができます。サンドイッチ状にシリコーンゴムの外側に更に石膏の板を重ねる感じです。石膏は水があれば簡単にできます。ゆがみはシリコーン型の大敵です。
増年剤

FLUID L 051
200g入り

あると非常に便利な道具です。

 

(ご注意)
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